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ヴァルファズル オーディンの別名。 「戦死者の父」の意。
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最近、大変にお気に入りのアルファルデスの視点から見たアリア姫戦争の始まりのスケッチ。書いていて思ったのは、とにかく艶っぽいことこの上ないキャラである。これは確かに「古人娼で城が建つ」わけである。 「大陸」南方の「内海」に面している地域の夏は、とても暑い。海風が陸地にむかって吹く時間帯はまだしも、海が凪いでいると陽射しが容赦なく全てを灼いてゆく。そうした風土ゆえに、この地域の建物は海側に木々を植えて防風林とし、壁ではなく柱によって屋根を支える構造の建物に住まっている。 そんな「内海」沿岸にある国々の一つアル・ディオラシス王国の王宮は、湾岸を見下ろす丘陵の上にいくつもの建物を連ねる形で建てられていた。 その建物群の中には、国王と王族らを護衛するための近衛兵の宿舎もある。そこには当然営庭もあり、非番の兵士が訓練に勤しんでいる。近衛兵ともなれば王国で最も精強である事が求められるのが当然なわけであり、自ずと己を鍛えることに熱心にならざるをえない。互いに戦列を組み、一糸乱れぬ姿で盾をかかげ槍を突き出す様は、これぞ戦列歩兵というべき見事なものがあった。 そうした戦列戦の訓練を行っている兵士達とは別に、個々人で対峙し模擬戦を行っている兵士達もいる。素早く盾を打ちつけ、鋭く剣を突き入れ、また打ち込まれる盾や剣をいなし、避ける。めぐるましく踏まれる足捌きに足元は土ぼこりで隠され、あらわになっている肌には玉の様な汗がしたたっていた。 それらの兵士達の中で、一人目立って強い戦士がいた。 南方人らしい浅黒い肌はしなやかな筋肉で盛り上がり、濡れたような艶やかな黒髪をつむじのあたりで紐でまとめて垂らし、黒曜石の様に輝く瞳が鷲のように鋭く相手を見つめている。豊かに盛り上がる胸を黒革の胸帯で覆い、引き締まった腰と膨らんだ股間を覆うため黒革の腰絆を穿き、黒革の手甲と革鞋を身につけていた。 今しがた相手にしていた兵士を革張りの盾で張り飛ばし転がした所で木剣を突きつけ、彼女は相手を無表情のまま見下ろしている。 「そこまでだ、アルファルデス」 「……次は誰だ、サラーフ」 「一巡したぞ。今日はもう上がれ。陛下がお呼びだ」 「そうか」 右手の親指の平で額の汗を払うと、アルファルデスと呼ばれた古人は、サラーフと呼んだ中年の男に一礼してから盾と木剣を控えていた従卒に渡し足早に営庭から歩み去った。 後に残されたあちこちに痣を作って座り込んでいる兵士達を睥睨したサラーフは、傷だらけのあごのうっすらととした無精髭をかくと、深く息を吸ってから怒声をあげた。 「いくら古人とはいえ、女相手に二十人抜きとは弛んでいるにもほどがあるぞ! 貴様ら、装具そのままで営庭二十周!!」 慌てて身体を起こした兵士達が隊列を組んで駆け出すのを見てから、サラーフは、鼻を鳴らして訓練をしている兵士達の他のグループの方に移動した。 アル・ディオラシス王国の近衛兵は、前を開いた組紐の装飾をつけた裾の短い青い上着に、白いシャツを着て白いサロウェルを穿き、赤いサッシュをその腰に巻きつけて革帯を締め、赤い房付きのフェズ帽をかぶり、手には鉤槍を持って王宮を警備している。その近衛兵らからの敬礼に答礼しつつ、大理石の柱が並ぶ外廊を早足で進んだアルファルデスは、王宮の奥への入り口の青銅製の扉の前でそれ以上進むことを止められた。鉤槍を交叉させて訪問者を止めた近衛兵に向かって名乗りをあげる。 「アルファルデス・イル・シュヤ。陛下の御召により参上した。取次ぎを願いたい」 「しばらくお待ち下さい、騎士アルファルデス。すぐに案内の者が参ります」 すでに連絡がきていたらしく、厳しい表情を浮かべた近衛兵が、しかし丁寧な口調で答えた。 それにふっと笑って答えるとアルファルデスは、しばしの間沈黙の中でその時を待った。 「騎士アルファルデス、奥所にて陛下より謁見が賜られます」 重い音とともに両開きの扉が開かれ、中から薄物で全身を覆った女官が現れた。 女官に案内されて青銅の扉を抜けたアルファルデスの前に、見事な彫刻を施された大理石の柱列と天井から垂れ下がる色とりどりの飾り布が現れる。奥所へ通じる通路は、どこからともなく聞こえてくる楽の音に満たされ、かすかに没薬の香りが漂っている。 外の世界とはまったく雰囲気の違う空間を、アルファルデスは特に臆した様子もなく女官に案内されて奥へと進んでいった。 「来たか、アルファルデス」 奥所の一角に薄絹で囲われた箇所があり、その中よりアルファルデスに向かって声がかけられる。 片膝をついて頭を垂れたアルファルデスは、相手の次の言葉を待った。 「相変わらず美しいの、そちは。こちらへ来よ。直答も許す」 「はい、陛下。それでは失礼いたします」 一度さらに頭を下げたアルファルデスは、膝をついたまま囲いへと近づき、王家の貴色である青紫色の薄絹の垂れ幕を持ち上げ中へと入った。 囲いの中はひんやりとした空気に満たされ、複雑かつ精緻な紋様が織り込まれた絨毯の上に何枚も敷き詰めたクッションに埋まるように、青紫色の方衣をまとった中年の男が寝そべっている。 「顔を上げ、こちらに来よ。おぉ、汗の匂いがするぞ。さては演習の最中であったか。そちのことだ、何人倒した」 「続けて二〇度戦い、全てに打ち勝ちました」 「美事、美事。こうして見るそちは、まるで野生の獣ぞ」 クッションの上から身体を起こした国王は、片膝をついたままのアルファルデスに近づくと、ねっとりとした視線で彼女の全身を眺めつつ酒焼けした赤ら顔を近づけた。白く柔らかい指が彼女の脂で固まった髪をすき、塩を吹いた肌を撫ぜる。 「そちの強さに褒美をやろう。そこに横になるがよい」 「ありがたき幸せに存じます」 王にクッションの上に押し倒されたアルファルデスは、微笑を浮かべると全身の力を抜いた。 「アル・ヴラフネイシスとの戦いでエテオクロスが活躍したのは知っておるな?」 「はい、陛下」 汗だけではなく、諸々の体液にまみれたアルファルデスの肢体を指先で愛でつつ、王は語り始めた。その言葉に彼女は、頬を上気させつつも冷静さを失わない瞳で己の主を見つめ返した。 「あれに褒美を遣わす。ついてはそちにその使者を任そう」 「承りました、陛下」 「では、ゆけ」 ごろりと転がってアルファルデスから離れた国王に、彼女は身体を起こして膝をつき、あらためて深々と頭を垂れると、手早く脱がされた衣服をまとめ、膝立ちで後ずさって囲いの中から外へと退がった。 外で待っていた女官が濡れた手ぬぐいで彼女の身体を拭き清めるのを待ってから、急ぎ衣服を身に付け、女官に一礼してその場を立ち去る。 アルファルデスは、自分と入れ替わりに別の女官に案内されてきた綺羅で着飾った女が薄絹の囲いの中に入ってゆくのを横目で見て、わずかに呆れた風に口の端を持ち上げて笑みらしきものを浮かべた。 でっぷりと肥えた大臣の前に立たされたアルファルデスは、無表情のままその説明を受けていた。 アル・ヴラフネイシス王国は、アル・ディオラシス王国の西側にキフィシソス河をはさんで位置する国であり、河川利用権や水利権を巡ってしょっちゅう小競り合いを繰り返している相手であった。 そのアル・ヴラフネイシス王国との国境の町にあたるキフィシソス河口の街の太守であるアル・エテオクロス卿が、漁場を巡る争いで艦隊を率いて勝利し、アル・ディオラシス側の優先権を獲得したことは、近頃の王都で多くの人々に讃えられている。 そのアル・エテオクロス卿を国王が褒め称え、功績に対して報いるのは、太守の忠誠をあらたにするのと同時に王都の者らの人気を維持するのに役立つ。 「故にそちを祝いの使者としてお選びあそばされたのだ」 胸と腰太腿を覆うだけの革物から近衛騎士の制服に着替えたアルファルデスを、大臣はつまらない物でも見るかのように眺めている。 この阿片と荒淫で顔色の悪い大臣が、少年かそれに近い肉付きの薄い少女をもっぱら愛玩している事を噂で聞いているアルファルデスは、無表情のままその視線を見つめ返していた。 「遣わされる褒美は、「シリヤスクスの絹」三〇反に「カストレイウスの振り子時計」、黄金五〇枚となる。これが目録である」 「謹んでお預かりいたします。閣下」 「うむ。そちの奉仕は七日間となる。誠心込めてアル・エテオクロス卿を喜ばせるように」 「はい、閣下」 深々と腰を折ったアルファルデスを片手を振って下がらせた大臣は、さっさと彼女のことを脳内から追いやると、秘書官が持ってきた次の書類に目を通し始めた。 アルファルデスは、わずかに冷笑的に口の端をゆがめると、足早に大臣の執務室から退出した。 キフィシソス河口の葦原を埋め立てて作られた水上都市であるアリアルトスの街は、同時に艦隊も収容できる城砦都市でもあった。河はその源流を中央山脈にまでたどることが出来、それ故にいくつもの国をまたいで流れていた。当然それらの国々の間の交易のために活用されており、多数の河舟が荷物を満載して行き来している。 そのアリアルトスの街の太守に任じられたアル・エテオクロス卿は、国王が王太子であった頃に近習として仕えて以来の古くからの仲であり、戦場で幾度も功績を挙げてきた歴戦の軍人でもあった。 「七日間か。陛下も大層お喜びであらせられるようだな」 「はい、閣下」 「まあいい。今夜俺の相手をしたら、このリストにある者達の相手をしてやってくれ」 「了解いたしました」 がっちりとした体躯の固太りで、四角い顎に丁寧に刈り込んだ顎鬚を生やしているアル・エテオクロス卿は、面倒くさそうに手を振ると一枚の紙をアルファルデスに手渡した。そこには一〇名の騎士の名前が記されている。どうやらこの十人が、今回の紛争で活躍し褒賞を受けることになった者達らしい。国王から下賜された褒賞でもあるアルファルデスは、まずアル・エテオクロス卿に奉仕し、それから将軍からの褒賞としてその部下に奉仕することになる。それが南方諸王朝で昔からの慣例とされている褒美であった。 「最初の四人は丸一日好きにさせてやれ。残りの六人は残り二日で相手してもらうことになる。強行軍になるができるか?」 「大丈夫です、閣下。幾種類か淫薬と強壮薬を用意してきました。休むのは帰りの馬車の中で十分でしょう」 「そうか。夕刻から歓迎と祝いの宴を開く。慣例だと何か芸を皆の前で披露してもらわんとならんが、神聖騎士の貴様に何かできるか?」 「舞でも歌でも、お望みのものを」 「判った。とりあえず一曲歌ったら、後は俺のそばではべっていろ。言わずもがなの事だが、体力は温存しておけ」 国王から下賜される褒美を持ってきた使者が古人の場合、褒美を受けた者はその使者を自由に奉仕させることができる。当然その古人は国王に仕える者であるから、そこまでの無茶をさせる事ができるわけではないが。しかし、国王の寵愛を受けている古人を自由にできるという事は、それだけの信頼を得たという証となるのである。ゆえに使者の古人をはべらせ一芸を披露させ夜伽をさせるのは、権利であるとともに義務でもあった。 硬く大きな手で自分の顔をひと撫でしたアル・エテオクロス卿は、じっとアルファルデスのことを見つめ呟いた。 「この七日間、色々と大変だろうが、よろしく頼む」 「正直、貴様とは臥所ではなく戦場を共にしたかったよ」 「お戯れを」 「戯れではないぞ。敵に北から流れてきた腕利きの傭兵騎士がいた。おかげで機装甲を三機失った」 夜、アル・ヴラフネイシスとの戦いで戦功を挙げた将兵らを招いての宴席で、国王より下賜された紫色の薄絹をまとい、歌を唄いアル・エテオクロス卿のかたわらにはべったアルファルデスは、宴の後太守の寝所で短いが激しい交わりの後、彼の腕に抱かれて頭をその胸板に乗せていた。いつもは紐で結わいている髪を下ろし、紅を唇に差している彼女は、妖艶な女の魅力をかもしだしている。 そんな古人の黒髪を指ですいているアル・エテオクロス卿は、しみじみとした声で呟いた。 「貴様ほどの騎士は「帝國」にもそうはいなかろう。その傭兵はエル・コルキスに雇われて「帝國」と戦っていたそうだ。とてもではないが、平原でまみえたい相手とは思えなかった。まったく、北では一体何が起きていることか」 「……アル・カディアに「帝國」の皇女が嫁いできた事は、お聞きになられていらっしゃいますか?」 「ああ。正直、アル・カディア王にハ・サールを怒らせかねない真似ができるとはな。噂は当てにならぬ」 アルファルデスの髪をすいていた指を背中に回し、彼は、しなやかで柔らかい筋肉質の古人の身体をぎゅっと抱きしめた。 「……笑ってよいぞ。俺は恐いのだ。平然と古人を皇帝に頂く「帝國」がどんな野心を抱いているのか、判らぬのが。奴らは神々を畏れず、魔族すら国の枢機に参加させていると聞く。奴らの野心が、また神龍の怒りを招いたら世界はどうなる」 「笑いはしません。臆病で弱いからこそ、人は慎重に狡猾に振舞うことができるのです」 身体を起こしたアルファルデスは、そのままアル・エテオクロス卿の頭を自分の胸の中に両腕で抱きしめた。 「弱きは罪ではありません。己の弱さを認められない傲慢こそが罪なのです」 「……そうか。だが、まことにありがとう」 「いえ。今宵はこのままお休み下さいませ。英雄にも休息の時は必要でしょう」 互いの身体を抱きしめあった二人は、そのまま深い眠りの中に落ちていった。 アルファルデスがアリアルトスの街を出立する日、空はどこまでも晴れ渡り、風も穏やかであった。 太守の政庁で出立の儀式が行われる直前、アル・エテオクロス卿が、控えの間で時間が来るのを待っているアルファルデスの前に姿を現した。 「この七日間、よく努めてくれた。些少ではあるが収めて欲しい」 彼の後ろについてきた従者が奉げ持ってきた箱を開けると、中には大粒の真珠の首飾りが納められていた。アルファルデスは、ゆったりとした微笑を浮かべると、深々と腰を折って礼を述べた。 「一介の使者に過分なお心遣い、まことにありがとうございます」 「貴様には世話になったからな。何か力になれる事があれば、遠慮なく言ってくれ。……俺は貴様の味方のつもりだ」 「ありがとうございます。お言葉、決して忘れませぬ」 「……それだけだ」 さらに何かを言いたそうな様子ではあったが、アル・エテオクロス卿は、それ以上は何も口にはせず、きびすを返して控えの間より足早に立ち去った。その彼の背中を見送ったアルファルデスは、どっかと椅子に腰を下ろすと、軽く目をつむって心の底から嬉しそうな微笑を浮かべた。 「不器用な方だ」 部屋には彼女一人で、誰もその微笑も言葉も知る者はいない。 だからアルファルデスは、さらに言葉を続けた。 「だが、信頼できるお人なのだろうな」 王都に戻ったアルファルデスは、旅の汚れを落とすと早速国王の元に事の次第を報告するべく参内した。 「そうか。十人とはエテオクロスもはずんだものよ」 仰向けになって横たわっているアルファルデスの一糸まとわぬ裸身を手の平で弄りつつ、王はなんとも形容しがたい表情で嗤った。 「それで、奴の具合はどうであった?」 「……大層お疲れのご様子でした」 緩やかな快楽に全身を上気させつつ、しかし冷静さを失わない瞳で国王を見返したアルファルデスはそう答えた。その言葉に一層嗤いを深くした彼は、ちろりと舌先で唇を舐めると、片手で彼女の肢体を楽しみつつ、もう片方の手で彼女の男性自身を愛で始めた。 「これで西方はしばらくは大丈夫であろう。北は味方にできそうよな」 「……………」 「そうよ、アル・カディアに奪われた土地を取り戻す」 国王のその言葉を聞いても、アルファルデスは特に反応を見せはしなかった。そんな彼女の姿に愉快ならざるものを感じたのか、彼は古人の固い逸物を手酷く扱った。 「彼奴らが「帝國」と同盟を結んだ以上、ハ・サールとは絶対に修好はならぬ。なれば今こそがメッセニアを取り戻す好機というもの。余が自ら出陣する。そちにも活躍してもらうぞ。嫁いだ皇女の供には、あのアルトリウス皇子の股肱の臣がいると聞く故にな」 己の主に手酷く嬲られて上気した肢体を痙攣させたアルファルデスは、自ら汚した王の手を舌で清めると、変わらず冷静な瞳で返事をした。 「承りました、陛下」
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登録日:2018/01/07 Sun 17 49 15 更新日:2024/06/06 Thu 08 19 22NEW! 所要時間:約 15 分で読めます ▽タグ一覧 MHRise MHXX Z/X ジェット機 ドラゴンキラーキラー ハレー彗星 バルファルク メインモンスター モンスターハンター モンハン モンハンラスボス ラスボス 傀異克服 双璧 古龍種 天彗龍 奇しき赫耀 彗星 看板モンスター 緊急クエスト 赫い星 銀翼の凶星 驚愕の斬れ味 龍気 __________ ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽ 銀翼の凶星 △△△△△△△△△△  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 『モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターの一種。 初登場は『モンスターハンターダブルクロス』(MHXX)。 種族:古龍種 別名:天彗龍(てんすいりゅう) 危険度:★6(MHXX)、★10(特殊個体) 戦闘曲:銀翼の凶星 ~ バルファルク/銀翼の凶星/バルファルク Rise ver. ◆概要 MHXXのメインモンスターでクシャルダオラ以来の古龍種のメインモンスター。 二つ名メインモンスターの鏖魔ディアブロスと共に「双璧」と呼ばれ、ジェット戦闘機を思わせる銀色のスタイリッシュな外見が特徴。 顔見せは村上位最初のクエストで遺群嶺から飛び立つ姿を見るだけ。 その後、沼地でのグラビモスの緊急クエストクリア後に乱入。戦闘する。 ただしこのクエストでは一定ダメージを与えるか完全に力尽きるとバルファルクは飛び立つ。BGMも沼地の大型モンスター狩猟BGM「毒湿地の蟹将軍」である。 そして、龍識船の強化が完了すると、緊急クエスト「恐れ見よ、赤き災厄の彗星を」にて決戦となる。 G級オンライン集会所(集会酒場)ではG★4昇格の緊急クエストで登場する。 村、集会所ではその後、フィールドが氷海、密林、砂漠などでバルファルクを狩猟するクエストがランダムで出現する。 一度に一つしか出ないのでクエストコンプを目指す上ではキリンよりめんどくさい。 その他のクエストでは、実質の村最終にして5頭もの大型モンスターが出現する大連続狩猟クエストである「ダブルクロス」の大トリとして登場する。 発売後に配信されたバルファルクが狩猟対象のイベントクエストは、「USJ・天翔ける輝星の軌跡」と「天彗龍より姉御が怖いぜぃ!」、「MHヒストリーⅡ」があるが、この内「天彗龍より~」にて戦うバルファルクは二つ名持ちの「超特殊許可クエスト」に匹敵する強化がなされており、MHXXでは屈指の難関クエストとなっている。ふざけたクエスト名で油断してしまって即死したハンターは多い このクエストだけレア素材の入手率が高い上にクリアすると約100個ものホーンズコインが貰えるので腕に自信があるなら周回する価値は高い。 ◆奇しき赫耀のバルファルク 恐れ見よ 奇しき赫耀の兇星を 星芒 大地を灰燼と為し 天上を裂いて 常闇を招かん ____________ ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽ 絶望の星 △△△△△△△△△△△△  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ MHRiseのVer3.0アップデートで久しぶりに登場。 だが通常個体ではなく、「奇(く)しき赫耀(かくよう)」の名を冠する特殊個体としての登場と相成った。 砂原の手記帳に「赫い星」なる語が書かれていたことから参戦が予想されていたが、通常個体をすっ飛ばしての特殊個体の参戦には多くのハンターが驚愕した。 真のラスボス討伐後、HR100まで上げると出現する、Ver.3.0現在では最後に狩猟解禁となるモンスターである。 現在ではイベントクエスト「高難度:赫耀動乱」が配信されているため、戦うだけならHR8でも挑戦可能に。 しかし高難度と付いている通り、元から高い攻撃力が更に上昇した超強化個体(*1)が相手になるので、挑むかどうかは自分の装備や腕前と相談してからにしよう。 特殊個体故か入手素材が通常のものと異なるものがあり、危険度もゲーム中では最高の★10と、古龍では低めの部類だったMHXXより大きく上昇している。 傀異克服バルファルク キュリアに寄生されるも、傀異化を乗り越えてキュリアと共生するようになった傀異克服古龍の1種としてバルファルクも登場。 傀異克服古龍の最上級ということもあって、サンブレイクにおけるエンドコンテンツの双璧を成している。(もう片方はばいきんまん) ただ、龍気を溜めていないときの柔らかさが仇となり、塔の秘境かつ25分クエスト限定ではあるが、ハメが考案されてしまった。 ◆生態 「龍気」と呼ばれる龍エネルギーが流れる龍脈の流れに沿って渡り鳥のように世界を巡るとされ、エネルギーの確保を兼ねて龍脈が活発な地域を訪れる習性を持つという。 そして活動時には翼から戦闘機のジェット噴射のように噴出して音速を超える超高速度で高高度を移動する。 龍気を噴出する翼は体長の半分はあり、可動域の広さからフレキシブルに動かして変形が可能。 幅広く動く翼は戦闘でもいかんなく発揮され、遠近両用の武器になる。 なおバルファルクの生態を支える龍気エネルギーは、頭部および胸部にある吸気孔から空気を取り込むことで発生する。この吸気口での吸気がバルファルク最大の弱点と言える。 一方で龍らしく気性は荒く、縄張りに入り込んだ外敵に対しては積極的に攻撃を行うとされる。そのためうっかりバルファルクの飛来地に村落や豊潤な生態系が築かれていた場合、縄張りに入り込んだ生物に積極的に攻撃を仕掛けてくる。 他にも超高速飛行中に剥がれ落ちた鱗が質量と硬度を保ったまま隕石のように落下し、小さなクレーターを生んだ事例もあるとのこと。 高高度に生息するので今まで発見されず、天翔ける姿は赤い彗星と思われていたが飛行船技術の発達で全容が明らかになり、ギルドが正式にモンスターと認定した。 とはいえ今回の主人公の拠点「龍識船」はまだバルファルクの寝床である「遺群嶺」の頂上までは行けず、 龍識船を強化しながらバルファルクを追うのがMHXXのストーリー。 特殊個体である「奇(く)しき赫耀(かくよう)のバルファルク」は、通常より龍気を生成する能力に優れ、それを過剰に取り込み続けた結果輪をかけて凶暴化。半ば暴走する寸前の気性になっているという。 大量の龍気を扱う能力は健在で、通常の個体より龍エネルギーを撃ち出す攻撃が多くなっている。 ◆戦闘 バインドボイス【大】 硬直は短いので焦らないように。 突進 翼脚をたたんでいるときに使用。 数種類の突進があり、普通に走って、捻り噛みつきながら、ジェット噴射で高速突進など。 高速突進は危険なためイナシやジャスト回避が有効。怒り時は2回行う。 翼脚突き出し 翼脚をたたんでいるときに使用。 前方に翼脚の先端を突き出す。左右連続で出すことも。 翼脚地面突き刺し 翼脚をたたんでいるときに(ry 90度や180度回転して攻撃したり、前脚から続けて出したり。 いずれも出が早く、後者は特に被弾しやすい。 翼脚回転 翼脚をたたんで(ry 突き出しからの派生で、ディノバルドの如く大回転。 威力は低めだが、回避しづらい。 槍翼アッパー 傀異克服個体が使用する技。 翼を下から思い切り振り上げ、同時に龍気を爆発させる。 翼脚叩きつけ 翼脚を大きく広げてるときに使用。 前脚攻撃から間髪いれず叩きつけ。 リーチが広いうえ龍属性やられになる。 翼脚薙ぎ払い 翼脚を大きく広げてるときに(ry 前方を大きく薙ぎ払う。リーチ長大で龍属性やられ。 空中翼脚回転薙ぎ払い 翼脚を大きく広げて(ry 少し走った後軽くジャンプ、回転して翼脚攻撃。龍属性やられ。 なかなかの威力とやはり広いリーチで危険。 龍気発射 翼脚を大きく(ry 前方に龍気を発射する。龍属性やられ。 遠距離に多弾発射したり、近距離から遠距離に爆発するように放つ2種類がある。 後者のダメージは大きいので注意。 龍閃 奇しき赫耀のバルファルクが習得した新技。龍気活性状態時に使用してくる。 翼脚を前方へ向かい合せ、反動で後退する規模の極太のビームを発射する。 見た目通りの即死級の威力を持つ上、撃ち終わりに上空へ振り抜くため、適当に上へ逃げても餌食になってしまう。 軸合わせも強烈なので、いっそ思い切って懐に飛び込んでしまう方が安全。 龍気吸引 2回怒り状態が終了すると大きく息を吸って龍気を充填する。 この時は胸部の肉質がかなり軟化する他、攻撃を当て続けると追加ダメージと共に大ダウンを奪える。 奇しき赫耀のバルファルクは吸引の時間が短縮されている上、吸引が終わると龍気活性状態へ移行し、翼による攻撃が強化される。 代わりに翼の肉質が大幅に軟化するため、攻撃は苛烈になるが破壊するチャンスにもなる。 彗星(ワールドツアー) バルファルクの大技。エネルギーを溜めて一気に飛び立つ。 空中で赤い弧を描き、急停止、そしてハンター目がけて \ドカーン!!!/ 即死もあり得る危険な技だが、爆撃地点では航空機のエンジンのような爆音にBGMがかき消される演出もあり非常にカッコイイ。 なにはともあれバルファルクが飛び立ったら納刀。弧を描きだしたら緊急回避の準備を。 空中のバルファルクは目視できるがペイントボールを使うとマップに表示されるので推奨。 MHRiseでもこの大技は健在。だがMHXXとは少々様子が異なる。 技の演出自体はそう変わりはないのだが、バルファルクが飛び立つと「襲撃」というダイアログが表示される。 なぜこんな特別仕様になっているのかというと、奇しき赫耀のバルファルクは別のモンスターとの交戦中に彗星で乱入してくるのだ。 乱入として使ってくる彗星にはハンターへのダメージは無いとはいえ、イビルジョーも真っ青のド派手かつ大迷惑な乱入方法である。 傀異克服個体の場合、突撃前にハンターの周囲めがけて龍気を連射してくる。その姿はさながら戦闘機である。 溜め槍翼薙ぎ払い&溜め槍翼突き 傀異克服個体の最大技。傀氣脈動状態で使用してくる。 片方の槍翼に力を溜め、前進しながら広範囲を薙ぎ払い、間髪入れずにもう一度力を溜めて渾身の槍翼突きを繰り出す。 ド派手な見た目に違わず、彗星と並び立つ即死級の威力を誇る危険な技である。 薙ぎ払いと突きは必ずセットで使用してくるため、攻撃時間がかなり長い。 怒り状態になると全身から龍気エネルギーを放出。赤黒く染まる。 攻撃力などが上がるが厄介な性質があり…(後述) 古龍種なので弱点属性は龍属性… と、思いきや龍属性は全く効果が無い。オンラインでラオ大剣の『ドラゴンキラー』を担ごうものなら2重に白い目で見られる。 弱点属性は、火、水、雷、氷、要するに龍以外が平等に入り、状態異常属性も有効。ただし爆破属性は効きにくい だが、怒り状態ではほとんどの部位で属性ダメージがカットされる。 特に唯一の弱点部位である頭で無効化されるのは痛い。 龍属性やられになったら回復する事が前提で、非怒り時へのダメージを優先した属性武器にするか、いっそのこと無属性武器を使うのがオススメ。 毒が通りやすいのでこれも対策の一つとして使える。 しかしMHRiseでは一転してあまり有効でなくなってしまった。代わりに爆破属性の耐性が低くなり、爆破ダメージも高い。「炎王龍の魂」を付けたテスカト武器では1回の爆破で216ダメージを与えられる。 なお、古龍種なので罠類は一切効かないが、閃光玉のみ有効で足止めの効果時間も長く、レウス達の様に低空飛行から撃ち落とすことも可能。 シームレス化したフィールドに参戦した奇しき赫耀のバルファルクだが、エリア移動が爆速という特徴がある。 全モンスター中ぶっちぎりの最速を誇り、一度飛翔すると1秒足らずで目的のエリアに到着してしまう。 MHRiseのハンターは神機使いにも匹敵するほど喋るようになり、モンスターがエリア移動を始めた時専用のセリフがあるが、ことバルファルク戦においてはこのセリフを発するタイミングがバルファルクが既にエリア移動を終えた頃という事態になっている。 ◆武具 武器はやや低めの攻撃力と高めの龍属性を持つ。ボウガンは滅龍弾の扱いに優れる。 バルファルクの一部を切り出したような銀色の光沢と黒色の渋さがスタイリッシュな外見が特徴。 そんなことどうでもいい。どうでもいいと言い切れる特徴がほかにある。 それは剣士武器の斬れ味ゲージ。なんと赤と白しかない。通称運動会 作成時は少ししかない白ゲージは強化の度伸びて伸びて右端に達する。 数値にして250にもなり、双剣でも余程なことが無い限り業物スキルが必要ない。 MHXXは紫ゲージが弱体化しており白ゲージが注目されているが、そんなMHXXを象徴する武器群である。 ただし素の攻撃力は一般的な属性武器相応にしかないので、属性値と斬れ味の長さの両方を活かせる武器群じゃないとあまり強さは感じられない。 具体的には、双剣や片手剣は最高の扱い易さを誇るが、属性軽視で物理火力優先、斬れ味消費が少ない大剣やハンマーとはことごとく噛み合っていない能力である。 最高の斬れ味と高水準の攻撃力を持つが、無属性かつ斬れ味の持ちが悪いMHXXのラスボス武器とは対照的と言える。 ボウガンはLv3物理弾が装填不可という残念な特徴がある。 滅龍弾がLv1、2ともに速射、しゃがみ撃ちできるが評価は…お察しください。ヘビィはあのバイク以下とある意味評判 弓は溜め3が貫通4で溜め4は未開放。変な特徴はなくよい意味で無難といえる。 武器名は生産時に「銀翼の〇〇」、最終強化で「龍星〇〇△△△」、究極強化は「赫醒〇〇□□□」と普通。 解説文も「恐れ見よ。〇〇の××を」が特徴だが極端に変ではない。 最終強化時や究極強化時の銘は現実の彗星が由来となっている。 (例:操虫棍 「銀翼の鋭棍」→「龍星棍シュミカ」→「赫醒棍レヴィアナ」 シューメーカー・レヴィ彗星が由来) ちなみにチャージアックスは誤植が修正されるまで、剣斧(≒スラッシュアックス)になっていた。 防具のバルクシリーズも相変わらずスタイリッシュ。特徴は新スキル「龍気活性」と「走行継続」 「龍気活性」は体力が2/3になると龍属性やられになるが攻撃力が上がり全属性耐性が50となる。 ただしこの龍属性やられでは龍属性武器は封印されない。おかげで武器防具全部バルクは相性がいい。 「走行継続」はダッシュによるスタミナ消費が一定値でストップするというもの。 ダッシュのみの効果のため運搬クエストで役に立つ程度。卵泥棒の防具にもついてる。 MHRiseでは武器・防具が特殊個体デザインにマイナーチェンジして再登場した。武器名は生産時が「赫翼の〇〇」で、最終強化は「龍天〇〇△△△」となる。 △△△の部分は通常個体の武器名に赤色の名をもじって足したものになっている。 分かりやすいところでは「龍天刀【紅百武】」や「龍天鎚レッドノウド」といった感じ。 上記の操虫棍の場合は「龍天棍シュミカーメン」となっている。 性能に関してはやや低い攻撃力と高い龍属性値、そして運動会のごとき斬れ味ゲージは相変わらず。 最終強化を施すと白が伸びる代わりに赤が大幅に縮み、結果として斬れ味の総量が減少するという不思議な特徴がある。 百竜スキルに「龍属性やられ時(実質龍気活性発動時)に属性値を1.2倍する」効果の「天彗龍の魂」を持つ。 防具は龍気活性がレベル制になり一部位で1レベル、一式で最大レベルまで発動するようになっている。 MHWorldでいうシリーズスキルのようなもので、護石や装飾品では発動できない。 レベル5まで上げると発動トリガーが体力80%以下とかなり緩くなる。 例えば強香の花結・三輪や絶香の花結で体力を250まで上げていた場合、発動ラインとなる体力は200である。 その他のスキルは死中に活・逆恨み・弱点特効と徹底的な火力構成。 防御力も全防具で唯一一部位100まで到達する硬さを誇るため、一式装備では龍気活性もあってかなりタフになれる。 ◆余談 専用BGM「銀翼の凶星」は混声コーラスとオーケストラが特徴の勇ましい曲である。 MHXXの時点で既にコーラス有りなので、コーラス有りの曲だらけのMHRiseでもそれを踏襲してアレンジされている。 また、MHRiseでは大型モンスターのエリア移動時に「The Chase」としてまた別のアレンジBGMが流れる仕様のため、銀翼の凶星のRise Ver.にも「The Chase」が一応あるのだが、肝心の奇しき赫耀のバルファルクがエリア移動が一瞬なので、「The Chase」については作中ではまともに聴けない。 ただし、溶岩洞の地下などで移動を行った場合、流石に空間の狭さもあって爆速飛行は行わないため聴けるチャンスがある。 幸い、Ver3.0追加曲はオンライン配信されているため、ゆっくり聴きたい場合は利用するとよい。 MHXXには新採取アイテムとして「灼けた甲殻」というのがあるが、これはバルファルクの甲殻が剝がれ落ちたものらしい。 フィールド上でのオブジェクトでは、あまりに強い衝撃で地面がめくれている。パッと見逆さまになったキノコに見えるが 主な用途は龍識船の研究室の拡張。本作で人気の防具合成の解放にも必要なのである程度集めよう。 『赤い』『彗星』と異名や特徴が被っているあの人とは全く関係ない。 赫い特殊個体は他のモンスターの3倍以上の超スピードでエリア移動を終わらせてしまうが。 MHRiseにおける「奇しき赫耀」は開発後半になって登場が決まったらしく、その頃にはメジャーな妖怪ネタが尽きていたという理由でRise恒例の妖怪モチーフが設定されていない珍しいモンスターとなった。 そんな訳で「奇しき赫耀」は妖怪ではなく、かつて世界各地で凶兆として恐れられた彗星「ハレー彗星」がモチーフとなっており、素材の説明文などでも災厄などと結び付けた文言がくどいくらいに多用されている。 これらの事情が公式から明かされるまで、ユーザー間では「昔は流星と関連付けられていた『天狗』」「最後発のキャラ 赤黒いカラーリング繋がりの『空亡(*2)』」などと推測されていた。 + Z/Xにおいて 人の住まう地の遥か高空を翔ける古龍。翼より龍属性エネルギーを噴出し高速飛行する。 B22-107 天彗龍バルファルク(てんすいりゅうばるふぁるく) コスト7 モンスターハンター 覚醒条件 あなたの手札にある[モンスターハンター]を1枚トラッシュに置く。 [起]【有効】デュナミス【コスト】赤4 スクエアにあるあなたの[モンスターハンター]を1枚破壊する。【効果】このカードをリブートでそのカードがあったゼクスのないスクエアに登場させる。この能力はこのカードがデュナミスで裏向きの場合にしかプレイできない。 [自]【有効】スクエア【誘発】このカードが登場する。【効果】ノーマルスクエアにある相手のゼクスを1枚選び、ゲームから除外する。 パワー10500 CAPCOM Z/Xとのコラボによってカード化したバルファルク。 リオレウスと大剣ハンター(レウスシリーズ)、ナルガクルガと双剣ハンター(ナルガシリーズ)もカード化しているが、バルファルクは単独でのカード化。 覚醒条件によって登場するゼクス エクストラだが種族に[ウェイカー]を持たず、同じカプコンコラボの[バイオハザード](ノスフェラトゥ複合)や[ロックマン](バトルドレス複合)のような通常種族も持たない。 条件も赤に共通の『トラッシュのカードを除外』ではなく『手札の[モンスターハンター]を捨てる』と固有のものになっている。 また、通常の7コスト支払ってのプレイ以外に、4コストと[モンスターハンター]1枚を生贄に踏み倒し登場させることができる。 [モンスターハンター]にはコスト3かつイグニッションアイコン持ちの「双剣ハンター(ナルガシリーズ)」がいるため、うまくいけば2ターン目にしてバルファルクを登場させることが可能。 この効果での登場は『ゼクス エクストラは1ターンに1回しかプレイできない』というルールの範囲外のため、同一ターン中に他のエクストラをプレイすることができる。 加えて『この能力はあなたのターンにしかプレイできない』とは書いていないので、相手のターンに能力をプレイして強襲させることが可能。 破壊対象の状態も制限がないため、既に攻撃済みの[モンスターハンター]を破壊して再び攻撃することや、攻撃された[モンスターハンター]を破壊して対象を消すことで攻撃を無効にすることもできる。 もう一つ、登場時に相手ゼクスを1枚除外する能力を持つ。 この能力はプレイによる登場、能力による登場を問わないので、安定した確定除去として使うことができる。 普通に自ターン中に登場してスクエアを空ける、相手ターンに登場して攻撃のシャットアウトなど、汎用性が高い。 スクエアを離れると表向きでデュナミスに置かれ、以降プレイも起動能力の使用もできなくなるが、「大剣ハンター(レウスシリーズ)」がプレイ登場時にデュナミスに表向きの[モンスターハンター]があればゲームから除外されたコスト4以下の[モンスターハンター]を踏み倒す能力を持っているため無駄にはならない。 しかし、[モンスターハンター]自体がバルファルク含めて上記の5種類しかないため、安定して使うには少々工夫が必要。 大会等で上位を狙うのは難しいが、個性的な能力で趣味での使用には十分耐えうるうえ、意表を突くこともできる。 レアリティも通常のレア相当のカプコンレアで集めやすい。 古文書は記す 「恐れ見よ。彗星の如き追記修正を」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] アトラル・カやオストガロアの項目みたいに「銀翼の凶星」をカッコよくしたいけど、字がずれるんだよね... -- 初版作成者 (2018-01-07 17 53 26) 一応彗星はケタロスアタックって呼ばれています。 -- 名無しさん (2018-01-07 21 11 04) ヘビィは弾対応してないのもあるけど、追加してもそもそも装填できる数がしょっぱかったり、攻撃力もG級最終としては低かったりで色々コメントに困るのがね… -- 名無しさん (2018-01-07 23 22 16) 戦ってて楽しいしBGM格好いいし武器防具も癖はあるけど結構使えるし、XXで一番好きなモンスターだ。 -- 名無しさん (2018-01-08 01 37 37) 姉御バルクとヒストリーバルクは超特殊並みに難しい -- 名無しさん (2018-01-08 10 48 04) 集会所緊急のバルファルク戦でラオ武器担いでくる低HRはあるあるすぎて困ってしまう。だってしょうがないよね、直近で作れるG級武器なんだもん…。物理値だけで見てもそれが最適解だもんね -- 名無しさん (2018-01-08 10 52 29) 偶然なのか「君の名は」ネタに多用された感 -- 名無しさん (2018-01-09 10 34 00) 双剣でも業物スキルが必要ない。 というのはよくある勘違い(という程でもないが)敵体力の多い高難易度クエストでは、双剣は250ですら余裕で使い切る。よって業物無しだと研ぐか臨戦によるフォローが必須になる。プレイスタイル次第 -- 名無しさん (2018-01-09 14 40 12) ↑龍属性で挑む相手考えたら基本的にエリア移動で研ぐか、超特殊リオやミラ戦はモドリ玉使えばいいから業物臨戦はほぼ要らんよ。業物積む時点でバルク双剣の利点を丸々潰してるから -- 名無しさん (2018-01-09 17 53 44) ↑4ドラゴンキラーは物理で見るとエルダーブレイドにすら劣るポンコツなんだよなぁ。武器は斬れ味系投げ捨ててスキル積めるから、レンキンスタイルで遊ぶのにお気に入りになったわ。 -- 名無しさん (2018-01-10 01 31 32) 実はグリードじゃないから思ったより積めない -- 名無しさん (2018-01-10 16 39 41) その飛び方からPSO2のクォーツドラゴンを連想する人がチラホラいたそな -- 名無しさん (2018-01-11 20 09 41) 犬っぽくて可愛い -- 名無しさん (2018-01-13 18 22 28) あくまで体感だけど、姉御とヒストリーⅡはほぼ同じ超攻撃力じゃないかな。 -- 名無しさん (2018-05-01 15 38 16) エネルギー確保のため龍脈を巡って渡り鳥の如く世界を廻る設定が明かされた。これは12月に凍て地と共に来るか? -- 名無しさん (2019-11-14 22 20 01) 最新作にて赫い星という単語が登場。マガイマガドのモーションにもバルファルクの面影が見えるしこれは復刻濃厚っぽい -- 名無しさん (2021-04-13 01 01 24) 参戦!・・・と言いつつ原種では無く龍気の暴走でより凶暴化した個体とのこと -- 名無しさん (2021-05-27 00 39 10) 原種が登場せずに特殊個体だけ実装って何気に初の試み? -- 名無しさん (2021-05-27 12 46 14) 傷ガルルガが近いけど、あれは区別の必要がないとき(傷アリしか出ないシリーズ)は普通のガルルガ扱いだから違うっちゃ違うな -- 名無しさん (2021-06-03 11 27 02) 特殊個体が基本原種より珍しいなかバルファルクは絶対数では原種が多いけど目撃情報では特殊個体の方が多いってのはなかなか面白い -- 名無しさん (2021-06-05 09 38 51) 特殊個体での参戦は通常は数千年単位でしか現れないがイレギュラーなこいつはその枠に当てはまらないということだろうか -- 名無しさん (2021-06-07 17 28 06) こいつが出たことで他の手記に関わっていそうなモンスターも出るんじゃないかと期待が高まっている -- 名無しさん (2021-06-09 20 32 40) ↑寒冷群島(撃龍船での戦闘)や水没林(大サカナ)、溶岩洞(脈打つ山)の手記とかあるしまだ隠し球がありそうだな。 -- 名無しさん (2021-06-09 20 45 06) ↑撃龍船は…場所的に見てマグダラオス、サカナは新しい超大型魚竜?脈打つ山はマグダラオスはさっき言ったしグラン・ミラオス辺りかね -- 名無しさん (2021-06-10 07 33 12) ライズから始めたんだけどなんとも言えないワクワクとかっこよさで1番のお気に入りモンスになった -- 名無しさん (2021-11-12 20 01 06) 相談所に報告のあった違反コメントを削除しました。 -- 名無しさん (2022-10-14 08 45 47) マルチでメメントノス担いでったバカは俺です -- 名無しさん (2022-11-13 01 56 17) 最強の古龍は意見が分かれるが、最速の古龍はこいつで間違いない -- 名無しさん (2023-10-10 00 54 08) ノーマルバルファルク装備も好きだったから少し悲しかった記憶 -- 名無しさん (2024-06-06 08 19 22) 名前 コメント
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/ / / / l l l l . l | l∨ l ト、 , ././ / /い . .!l l i l l .l l∨ .l l、ミ、 l/, ' / ,イ .ⅵ .l l l ∨ l l . l! l.∨ .l トミ、` .レ' ,イ ./ ∧ l ', .l .∨ l l N.l_∨ l .l l.∨ _,ィ,イ ,イ / / ∧ l ', .l ∨ l l .f'l゙i .∨ l .l l .∨ , ,イ >" ./ .∧ l .L_`''‐-∨ l !V l,、-‐ ∨ l N、 l/./<_,-'__ .∧ .l ㌃=、',. ', .!V l_,.、> Ⅷ l l l `' l./! l l / r、\ / ∧',0 l .', ll l.∧ lo l . 〉 l .Ⅳ .l∧! !l l l ヽ `" ∧ミ- -"_、 .∧ N ∧ l ノ_,、 .l .l人∨ l !l l l 人` λ ∧ `"” . ∨ .i ∨ l l人ヽ≧ 人 リ.∨/ l'-、 /∧ l ヽ l l /`">、 / ∨ /l l_/>"´,ィ 入 . __,, /! Y .( - '" ,r'"//.∧\ ←┘ / l ,イ l -‐ '" / ∧ > 、 ィ"_」 .l ./ /! 人_ _」_ >- 、 .< └-=、.∨ .l人 ////7z= .,_ `' i '´ . \∨ ,.イ////////∧ l77ヌ, `゙ __,.イ///////////∧ l///∧ _,、-‐-≦'' "´ \.////////∧/l l////∧- 、__ / `ヽ, . \/////// .∨l,、_ 」/////ム \ ̄~ ヽ, , \ . \//// ∨ム, .l/7 マ// .\ ∨. l ハ "'''" .`マ///! ハ .∨ 144スレ目(217日目)に登場。 ワグナリア・カンナギタウン支店の店員の一人。 この時点では名乗っていないため「ちんまい店員さん」表記のままである。 145スレ目(217日目)、黒の騎士団のお疲れ様会終了後、やる夫からの勧誘を受けWTに加入し、名前が判明した。 医師志望であり、ティアーユ・ルナティークが騎士団に保護されていると聞いたのが入団の決め手になったようだ。 やる夫から「あしゅみー先輩」と呼ばれたため、彼女も「後輩」と呼ぶようになっている。
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これでアルファルデスのスケッチはひと段落というところである。問題は、これからアルファルデスと無名とフェイトの三人の関係をどうするか、であるのだが。まあ、なんとかなるであろう。多分。 激痛に朦朧した意識のまま、機装甲の外へと引きずり出され、アルファルデスは、ここで自分は死ぬのだな、と、妙に冷静な視点をもって自分自身を眺めていた。かの烈風の如き気を発する漆黒の機体に打ち負け、機体を両断されかねぬ一閃で斬られたのだ。操縦槽の自分がまだ生きている事自体が奇跡に等しい。 会戦は、完膚なきまでのアル・ディオラシス軍の敗北であった。数だけならば半分にも満たぬはずの帝國軍と正面から戦い、気がつけば両翼から包囲され、その圧倒的な火力にさらされ軍は崩壊してしまっていた。アルファルデスら古人の神聖騎士は、国王を逃がすための殿として突入してきた帝國軍の機装甲の前面に立ちふさがり、そして一蹴された。 機体の性能が全く違っていた。由緒ある歴戦の重魔道機装甲「ゾイア・ベリッタ・アル・ディオラシス」を駆り、幾度となく国王直衛の神聖騎士として戦場で戦ったアルファルデスであったが、これほどまでに性能の隔絶している機装甲を相手にしたのは初めてのことである。速さも、臂力も、身のこなしも、そしてなによりも魔力の量が決定的に違っていた。騎士としての技量ならば、対峙した相手に劣るとは思わない。しかし、現実にはこうして一刀のもとに切り捨てられ、いまや死を待つのみの身である。 ふっと激痛が引き、アルファルデスは、そのまま深い闇の中に意識を沈めていった。 「起きた?」 「……………」 「意識ははっきりしている? ここは帝國軍親衛第21旅団野戦病院。君は負傷したところを捕虜になって、ここで治療を受けた。何か質問はある?」 アルファルデスが次に目を覚ました時、傍らには黒い長髪をまとめた白い肌の少女が立っていた。少女の瞳が眼鏡越しに蒼い色であるのを見て、そして黒い帝國軍の軍装をまとっているのを確認し、少女が言っている事が事実であることを理解した。彼女自身は、全身に包帯を巻かれ、下着姿の上からかけ布一枚かぶせられているだけである。 無言のまま視線を天井に向けたアルファルデスに、少女は質問を重ねた。 「君の名前と官職を聞かせて欲しい。私は、クラウディア・セルウィトス・セルトリウス帝國騎士。親衛第901重機甲兵大隊所属」 「アルファルデス。アル・ディオラシス王国近衛隊神聖騎士」 「騎士アルファルデス。帝國は、その軍律にもとづき、貴官を捕虜として遇し、保護する」 「何故私を助けた。肉奴隷にでもするためか」 「帝國の軍律では、捕虜はその階級に従って待遇が決められ、その身体生命財産が保護されると定められている。……南方出身の君には理解しがたいかもしれないけれど、帝國では捕虜の扱いはそう決められているんだ。当然、捕虜を奴隷として売りさばくことは無いし、まして肉奴隷にすることなんてしないよ」 クラウディアと名乗った少女は、落ち着いた態度でアルファルデスの言葉に礼儀正しく返答してくる。少女のその態度に彼女は、自分が敗北を喫し、そして虜囚の身となった事を納得するしかできなかった。 「そうか。……一つ聞きたい」 「わたしに答えられることなら」 「私を討った騎士が誰か知りたい。そして、私を助けた騎士の名も」 「うん。それはわたし。両方とも」 クラウディアが天幕から出て行った後、アルファルデスは四肢を動かして自分の怪我の具合を確かめた。記憶が確かならば、あの漆黒の機体の一撃を喰らった時、機体は両断されんばかりとなり、彼女のいた操縦槽の中にも破壊された部品ふりそそいだのだ。そのまま擱坐した機体の重みで押し潰されなかったのは、それだけ機体の外殻が頑丈であったのと、自分の運が極めてよかったからに他ならない。 幸いにしてというべきか、帝國軍の軍医が極めて優秀なためかは判らないが、アルファルデスの身体には後遺症となるような怪我は無い様子であった。指先からゆっくりと動かしてゆき、少しづつ身体全体をほぐす。倒されてからそれほど時間は経っていないのか、筋が落ちているということはなかった。ゆっくりと上半身を起こし、天幕内を見回す。さして大きくはない個人用天幕ではあるが、わざわざ他の捕虜と離しているのはそれだけ警戒されているということか。 そこまで考えてから、アルファルデスは、部下の神聖騎士達のことを思い出した。 アル・ディオラシス王国最強の騎士の一人であった自分ですら、一撃で倒した遣い手である。皆が無事であるとは到底思え無い。だが、機体が撃破された後でも生き残り、捕虜になった者はいたのではないだろうか。 そう考えたアルファルデスは、立ち上がり、再度クラウディアに会おうと天幕を出ようとした。 とたん、視界がぐらりと揺らぎ、真っ直ぐに立ってはいられなくなる。なんとか意識をはっきりさせると、天幕の中央で尻餅をついたままの自分に気がついた。立ちくらみかと思い、ゆっくりと立ち上がり、天幕の出入り口に向けて一歩足を進めたとたん、再度視界が揺らぎ、気がつけば地面に膝をついていた。 「結界か」 なるほど、負傷したとはいえ、神聖騎士を見張りもつけずに一人残してゆくわけである。しかもこの結界は、「火」「水」「風」「土」の精霊の力を借りて構築されたものではない。それならば、神聖騎士である自分が気がつかないわけがない。 アルファルデスは、つい先ほどまで横になっていた敷き布の上に腰を下ろすと、膝を抱えてこれからどうしたものかを考え始めた。 「味方はどうなった?」 夕刻、クラウディアが食事を持って天幕に入ってくると同時に、アルファルデスは、できる限り感情のこもらない声でそうたずねた。 木の盆の上には、白パンと、湯気のたっているシチューと、ぶどう酒の注がれた錫のマグカップが並んでいる。 「アル・ディオラシス軍はメッセニア地方から撤退中だよ。現在アル・カディア軍が追撃中のはず」 「そうか。国王陛下は? あと、私の部下達は?」 「アル・ディオラシス王陛下は、私が知る限りでは、騎兵隊とともに戦場から脱出してそのまま撤退中のはず。まだ戦死したとも、捕虜になったとも知らせはないから、撤退中の軍の指揮をとっていると思う。君の部下は……」 クラウディアは、わずかに言いよどんでから、それでもアルファルデスの黒い瞳を真っ直ぐに見つめながら言葉を続けた。 「全員最後まで国王陛下の撤退を援護するために戦い、名誉の戦死を遂げた」 「……そうか、死んだか」 「最後まで、見事な戦いぶりだった。それは、君達と戦った私が名誉にかけて保証する」 「そうか、礼を言う。……そうか、死んだのか」 生まれて初めて感じる大きな喪失感にアルファルデスは、それ以上身体を起こしてはいられず、敷き布の上に横になった。 そんな彼女の身体にかけ布をかけると、クラウディアは、アルファルデスの頭を起こしてぶどう酒の入ったマグカップを口元にもってきた。 「話を聞かせてもらってもいいかな? 君の部下達のことを」 「……何故だ?」 「皆、勇敢で優れた騎士達だった。尊敬に値する敵と戦えるのは、騎士として最高の誉れだと、わたしはそう教えられて育ったんだ」 「そうだな、皆、勇敢で、忠義に篤く、最高の戦士だった。私は、彼女らと共に戦い続けてきた。私達は、互いに信頼と友情で結ばれていた……」 アルファルデスは、ぽっかりとあいた心の隙間を埋めようと、精一杯記憶を掘り起こして皆の事を語り始めた。 時々、水で薄められたぶどう酒で唇や喉をしめらしながら、アルファルデスは、ずっと今は亡き部下達の事を語り続けた。そんな彼女をクラウディアは、時々合いの手を入れつつ、穏やかで優しげな表情で見つめ、話を聞き続けた。 アルファルデスの話が終わったのは、もうあたりも暗くなり、月の光が天幕の隙間から差し込む頃合であった。 「あらためて聞きたい。お前達は私をどうするつもりだ?」 「戦争が終われば、帝國軍は捕虜交換を行うから、その時に君はアル・ディオラシスに引き渡されることになるよ」 「そうか」 また国に戻ったとして、かつての様に王の寵愛と信用を受けられるのか。 アルファルデスはそのことをふと疑問に思った。 「国に戻れるのが嬉しくないの?」 「何故そう思った?」 「うん、なんとなくそんな雰囲気になったから」 「……………」 王の切り札ともいえた近衛神聖騎士隊は自分を残して全滅した。正確にはアナクシダテスとカナンの二人が生き残っているが、歴戦の騎士達はみな戦死した。遠見に優れるアナクシダテスと、戦技も魔術も自分よりも優れた才能を持っているカナンの二人がいれば、時間はかかるであろうが神聖騎士隊を再建する事は不可能ではない。今回の戦いには、戦技指南役のサラーフは参加していない。あの男ならば、二人を正しく鍛え上げることができるはず。 「皆を死なせて、自分だけおめおめと生きて国に帰れると思うか?」 「もしかして、部下を失ったのは初めて?」 「ああ」 「……わたしも部下を二人持つ小隊長だから、部下を失った時のことを思うと、君がとても辛いというのは想像できる。でも、君は生き残ったんだ。折角拾った命を無駄にはして欲しくはない」 少しだけ考え込んだあと、クラウディアは、静かな声でそう語った。 アルファルデスは、この見た目はまだ若い騎士が、かなりの凄惨な経験をしたのではないかと、そうふと思いたった。 「お前は敗北の経験はあるのか?」 「うん。アル・アキリーズという騎士を知っている?」 「「ミュルミドンズの狂犬」か? ああ、南方で奴の名前を知らない騎士はいない」 「わたしはね、彼と戦って負けて、ぎりぎりで命を拾ったことがあるよ」 「……よく生き伸びたな」 アルファルデスが噂に聞いているアル・アキリーズという騎士は、恐るべき遣い手であると同時に古人嫌いで有名な男である。彼と対戦して殺されなかった古人はいないという。例え機体が大破し、それ以上戦えなくなったとしても、わざわざとどめを刺すほどに残虐な戦士として有名であった。 「まあ、上官と同僚が腕利きだったからね。なんとか逃げるだけの隙を作ってもらえたから」 「そうか」 「でね、そのアル・アキリーズと再戦して倒し、勝ったよ」 さらっと口にされた言葉を聞いて、アルファルデスは、唖然としてクラウディアのことをまじまじと見つめ返した。この少女は、あの狂戦士と闘って生き延びたあげく、再戦して倒したという。 確かに彼女は腕利きである。それは一撃で倒された自分だから理解できる事実である。だが、この歳若い少女である彼女が、あのアル・アキリーズを倒せる程の腕利きかどうかは判らない。判るわけがない。 「嘘ではないのだな?」 「うん。もっとも、策は弄したけれどね」 「その程度で倒せるほど、生易しい相手なものか」 「でも、相討ち狙いでぎりぎりだったよ。うん」 さらりと語ってのける彼女に、アルファルデスは開いた口がふさがらない心持ちとなった。なにしろ南方で知らぬ者はいない最強格の騎士を討ち取って、それを特に誇ってみせるわけでもない彼女は、なんというか頭の具合が自分らとは大分違うにない。 「でね、君は、負けて、でも命は助かったんだ。敗北の経験を持つ騎士は強いよ。自分で言うのも気恥ずかしいけれど、敗北は確実にその戦士を強くする。だから君は、きっと前よりも強くなったはず。だから、胸を張って国に帰ればいいんじゃないかな、と、思うんだ」 「胸を張って、か」 これが「帝國」の騎士か。そうアルファルデスは思った。敗残の身を汚辱のうちにさらして、なお再戦し敵を倒して恥辱をすすいだという。ならば、自分も彼女を倒せば、この喪失感を埋めて王の元へと帰ることができるのであろうか? 「このまま私が国に戻ったとして、お前と再戦する機会があるか?」 「……それは、難しいかな。今回の援軍は、あくまで特別なものだろうし、また援軍が送られることになったとしても、それにわたしが参加できるかどうかは、判らない」 「つまり、ここで別れれば、私はお前を倒して敗北の恥辱をそそぐ機会を永遠に失うというわけだ」 さすがに答えにつまったのか、クラウディアは、言葉が見つからない様子で黙ってしまった。 「長年戦場をともにしてきた部下を失い、あげく敗残の身をさらす恥辱に耐えて生き続けられるほど、私は強くはない。ならば、お前に再戦を申し込む。今私が賭けられるのは、この身一つだけだ。だから、お前が勝ったならば、この身を好きにしろ」 「わたしが決闘の申し入れを受けなかったら?」 「お前を軽蔑しつつ、この身が自由になったならば、命を絶つ。今更おめおめと国に帰ることなどできると思うか」 「……それは、脅迫だよ」 「知るか。お前が言い出したことだ。ならば、最後まで責任をもって付き合え」 揃えられた具足の一つ一つを手にとって確かめ、それが綺麗に磨き上げられ手入れされているのを確認して、アルファルデスは、帝國にも武人として心得たる者がいる事に口の端がほころんだ。きっとこれを磨いたのはクラウディア自身に違いない。歳若いながら、それだけの矜持を持っている戦士であることは、彼女の無茶な決闘の申し入れを受けたことからも判る。なにも今更、敗者のあがきを馬鹿正直に受け止める必要などないのだから。 帝國軍は、その戦い方こそ南方王朝の神聖騎士たる彼女からすれば、名誉も矜持も無いように見える容赦無い代物ではあったが、その軍人達は、武人としての名誉ある振る舞いは判っているようである。脛当て、篭手、腰垂れ、胸甲、冑。防具をひとつひとつ身につけてゆき、心を戦いのために研ぎ澄ませてゆく。相手は幼いながらも、戦士として決して侮れぬ実力を秘めた身である。油断や驕慢が戦いにおいて命取りとなる事をいやというほど見知ってきていたアルファルデスは、最後に己の愛剣の刃筋を確かめると、ちん、と澄んだ音を立ててそれを鞘へと納めた。 「勝敗は如何にして決めるつもりだ?」 「負けを認めるか、手足を振るえなくなるか、でどうかな?」 「いいだろう」 十歩の距離をおいて対峙したクラウディアは、黒地に金色の刺繍の帝國軍の軍装のまま、抜き身の刀を右手に下げた姿で、天幕からアルファルデスが出てくるのを待っていた。鞘は革帯に差して腰の後ろへと回してあり、左手で抜けるようにしてある。 「お前は防具をつけないのか?」 「君が「火」の精霊の加護を受けているように、わたしは「風」の精霊の加護を受けているからね」 「……よかろう。では始めるか」 「始まっているよ。君が天幕を出てきた時から」 「!?」 眼鏡越しに表情の無い瞳でそう告げられ、アルファルデスは、己が不覚をとった事に一瞬頭に血が上り、そして、すぐに冷静さを取り戻した。これは挑発だ。この少女は、この手の立会いによほど慣れている。 瞬時に左へと跳び、盾をかざして長剣を抜く。 だがクラウディアは、跳び退ったアルファルデスの後を追わず、まずは半身に構えて右手の長刀を身体の影に隠すと、摺り足で古人を中心に円を描く様に動き始めた。 『炎の精霊よ、情熱の守護者よ、我が猛りに応え御身を我が愛剣に宿らせたまえ!!』 叫ぶように、詠うように精霊の力を召喚し、精霊銀の刀身の長剣が昏い炎を点す。呼吸を整えるがごとくに全身に魔力をゆきわたらせるのに呼応し、精霊銀で出来た具足が赤銅色に輝き始める。 だがクラウディアは、アルファルデスが戦うための準備を整えている間、ただ魔力を全身に循環させるばかりで、黙って眼鏡越しに視線だけ向けたまま、摺り足で周囲を回っているだけであった。 このままでは、対手の策に絡めとられるだけだ、と、思い切り、アルファルデスは、左手の盾をかざして一気に間合いを詰めようと走った。だが、クラウディアは、そんな古人の突進をいなすように飛んで距離をとるばかりである。 「どうした! それが帝國の騎士の戦いぶりか!?」 「……………」 クラウディアは、アルファルデスの挑発にも乗らず、ただぐるぐると周囲を回り続けている。 じりじりと南方の陽射しが二人を焼く中、アルファルデスは、クラウディアが何を狙って周回しているのかを理解した。この晴天の下では、全身を具足で覆った古人の方が体力の消耗は激しい。いかに並人をしのぐ体力を持つ双性者とはいえ、気力体力魔力が無尽蔵に湧いて出てくるわけではない。彼女が風の精霊の加護を受けているのは、魔法戦士であるアルファルデスの眼にも、その魔力の輝きから見て取れた。一切防具をつけぬ身であれば、速さだけならば、並人の身ながらも古人を相手にしたとて劣りはしまい。 なればこそ、アルファルデスは己の勝ち筋を見て取った。 『猛る炎よ、全てを射抜き焼き尽くす炎となって、我が敵を打ち倒せ!!』 長剣の切っ先で中空に印を切り、刀身の炎を矢となして対手に向けて放つ。それも、一矢のみならず、二矢、三矢、と続けざまに打ち込む。刹那の後、アルファルデスは、矢の後を追うが如くに翔け、一気にクラウディアとの距離を詰めた。 炎の矢は、弧状の軌道を描いて目標を飛翔し、それぞれが左右上下から囲い込むように飛ぶ。避けようとするならば、アルファルデスに向かって進むか、退くか、二つに一つ。なれば、もはや速度の勝負ではなく、打ち込まれる刃を受けきれるかどうかの戦いとなる。 そして歴戦の神聖騎士の左手には円盾が、右手には長剣がある。いかなる斬撃といえども、一手ならば確実にいなす事ができる。 そう勝利を確信したアルファルデスを前に、クラウディアは、なんとわずかに口の端をゆがませ、にい、と、笑った。 同時に、クラウディアの歩んだ跡より旋風が巻き起こりて刃となってアルファルデスを襲う。だが、魔力によって強化された防具は、その風の刃をことごとく防ぎて、主にかすり傷ひとつつけはしない。 勝利を確信したアルファルデスの放つ長剣の打突を、わずかに左に身を寄せて避けたクラウディアに向けて、古人は、次の一撃のための間を稼ぐべく、左手の盾をかざした。 と同時に、クラウディアの姿が盾に隠れて視界より消える。 踏み込んだ右足を軸に、アルファルデスは、左足を引いて身体を回し、次の一打のための体勢を整えようとして、右足の膝裏に鋭い痛みを受けて、地面に転がり崩れ落ちた。 「ッ!?」 歪む視界の中で、ぐるりと地面を前転したクラウディアの右手の長刀が、七色に魔力を帯びて輝いているのを見てとり、アルファルデスは、最初に交わした言葉のやりとりから、既に相手の勝負の組み立ての中に絡め取られていた事に気がついた。 そう、クラウディアの手にする長刀の刃は、神聖金でできており、篭められた魔力によっては容易く堅き盾鎧といえども斬り貫ける逸品であったのだ。精霊の魔力によって戦うと思わせつつ、最初から鎧の隙間を貫くつもりであったのであろう。互いの魔力の奔流によって、長刀の真の姿を隠しつつ、アルファルデスの具足に頼った心根の隙を貫いたのだ。 まさしく、まったき敗北にほかならない。 そう確信したアルファルデスは、地面にしたたかに身体が打ちつけられた瞬間、わずかに微笑みがこぼれたのを覚えた。 「お前の勝ちだ」 「そうだね」 具足を脱がされ、傷の手当を受けてから元の天幕に戻されたアルファルデスは、開口一番そう宣言した。 機装甲でも、生身でも、正面から対峙して戦い、そして負けたのだ。これは儀式であった。敗北した自身を納得させるための。 「私は、お前に慈悲を請い、勝者の権利を行使しないように願うしかない身だ」 「勝者の権利、ね。確か南方では、殺したり、奴隷として売り飛ばしたりする権利だっけ?」 「正確には、相手の身体を自由にする権利、だな。だから、お前は私を陵辱することも、嬲り殺しにすることも許される。あくまで南方の常識では、だが」 「ならば、私は帝國軍人として相応しきに振舞いたい。君は帝國軍の捕虜であり、戦争が終わったら自由の身となる」 さすがにむっとした表情になって腕を組んだクラウディアに、アルファルデスは、誰彼はばかることのない微笑みを浮かべた。 「そして、私がこの決闘の前に言ったことを覚えているな?」 「君の身を賭ける、という話だったよね。覚えているよ」 「そうか。つまり、私はお前のものだ。この身も心も」 「は?」 突然何を言い出すのか、という表情でクラウディアは、まじまじとアルファルデスの事を見つめ返した。 やはりよく判っていなかったのだな、と、アルファルデスは、自分よりも一回り以上歳下の少女のことを微笑みとともに見つめ返して言葉を続けた。 「私は、この身を賭ける、と言ったのだ。その私が敗北した以上、この身をお前に差し出すのは当然だろう? そして、お前にならば、この心を差し出しても悔いはない。最後まで私の武人としての名誉と誇りを汚さず対峙してくれた。これほどの礼儀を払われておいて、何も返さないわけにはゆかぬ。それでは私の誇りが許さない。だから、今この瞬間から、お前は私の主だ」 「……過大評価だよ。わたしは、そんな立派な武人じゃない。将来はそうなりたいけれど」 「安心しろ。自分をどう思おうとも、その人間の評価は周囲が決めるものだ。そして、主の評価は、この身と心を差し出して悔いの無い方だということだ」 クラウディアは、軍服の隠しから取り出したハンケチで眼鏡にぬぐいをかけてかけ直すと、なんとも形容しがたい表情となって、しばし沈思黙考した。 「……ならば、わたしは、君の主として最初の命令を発する」 「承る」 「君は自由だ。君の身は、誰にも束縛されない。君の心は、君だけのものだ。私は奴隷はいらない。それは、帝國の貴族として人民の自由のために戦い死んでいった一門の皆の名誉が許さない。だから、君は、君自身の意思でどうするか決めるんだ」 「そうか、ならば私は自分の意思で決めさせてもらう」 アルファルデスは、クラウディアの顔をそっと両手ではさむと、自分の方へと向けさせた。 どうしても微笑みをこらえる事ができない。このように感情を面に見せるなど、これまで決してしたことなどなかったのに、抑える事ができない。 「私は、私の意志で、お前に仕える。私は、私の意志で、お前に心を奉げる。お前の敵は私の敵であり、お前の友は私の友だ」 「奴隷はいらないと言ったよ?」 「奴隷ではない。私が勝手にお前に仕えるだけだ。私の意志でな」 「……国に帰れなくなるよ?」 「今更の話だ。ここまで無様をさらしておいて、どんな顔をして帰れというのだ。だから、お前に頼るのだ。もう私には他に何も残されていないのだから」 クラウディアは、何事か口の中でもにょもにょと呟くと、いかにも不承不承という様子でうなずいた。 「判った。なら、わたしの事はクラウディアでいいよ。君のことはなんと呼べばいい?」 「アルファルデス」 「アルファルデス、念をおしておくけれども、あくまでわたしは君の主人じゃない。君の身は預かるけれども、預かるだけだよ。いいね?」 「了解した、クラウディア」 アルファルデスは、自分の首に手をかけ、革と精霊銀でできた首帯を外し、それをクラウディアに向かって差し出した。 「これを私の首につけて欲しい」 「……その意味をわたしが知らないとでも? わたしは主人じゃない、と言ったよ」 「承知しているとも。だが、私の気分の問題だ。だから、これをお前自身の手でつけて欲しい」 なんとも面白い表情をする。 アルファルデスは、首帯を差し出されたクラウディアの表情を見つめつつも、そう心の中で呟いた。その表情が、あくまでこの身の主となる事をこばんでのことなのが面白くてならない。南方の人間であるならば、その身と同じ重さの黄金を積んでも欲しがるであろう古人の身を、ここまでかたくなに拒絶するというのが大したものである。これが古人と並人が同じ扱いを受けている、という帝國の人間の価値観なのか。 「……君は、自分の命をたてにしてわたしを脅しているって、自覚はある?」 「当然だろう? 今更この命になんの価値がある。二度の敗北を喫し、さらにはどう返せばよいかも判らぬほどの慈悲を受けた。ならば、私はどうすればいい? お前はそれだけのことをした。そういう事だ」 「判った。でも、わたしは君の主人じゃない、いいね?」 「しつこい」 くつくつと笑うアルファルデスに、クラウディアは憮然とした表情で首帯を受け取ると、そっと彼女の首にそれを巻いた。 少女指と革の感触を首に感じた瞬間、アルファルデスは、歓喜が電流となって背筋を走り、わずかに仰け反ると熱の篭った声をもらしてしまった。腰の辺りが熱を持ち、秘蜜と先走りがしとどに溢れてくる。長年の経験から、自らの欲望を押さえつけると、火照った顔と、潤んだ瞳でクラウディアの事を見つめ、両手でその頬をなでた。 「なるほど、これが自由というものか。悪くない」 「それは、きっと私達の言う自由とは違うと思う」 「気にするな。悪くないぞ、これは」 荒げた息をこぼしつつ、クラウディアの頬をなでまわすアルファルデスに、少女は困った様子でなすがままになっていた。
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ファルドルファ(ファル・ドルファ) ケルト神話に登場する邪悪なドルイド僧。 サヴァに求婚するが拒まれたため、鹿の姿になる呪いをかけた。
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ALPHA -アルファ- 機種:PC88 作曲者:植松伸夫 開発・発売元:スクウェア 発売年:1986年 概要 スクウェアが『FF』発売前に出したマイコン用ソフト。 コマンド入力式のアドベンチャーゲーム。 エロ要素もあり。むしろソレが本命なほどである。特に、ヒロインが全裸で手枷をハメられ捕まるシーンは必見。 音楽は後に「FF」シリーズを手掛ける巨匠・植松伸夫。当時はまだまだ無名の作曲家だった。 BGMはタイトル画面でしか流れなく、プレイ中は効果音のみで少し物足りない。 パッケージにソノシートが添付されており、アレンジが聴ける。 収録曲 曲名 補足 順位 ALPHA MAIN THEME タイトル画面BGM 第2回マイナーレトロ37位 ALPHA MAIN THEME -DemoDisk version- デモディスクBGM サウンドトラック ALPHA ソフトに同梱されたソノシート ALPHA for PC-8801 (1986)
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アリア姫戦争の開戦と、初戦でのアルファルデス達神聖騎士らの活躍について。そして彼女らがどのように扱われているかについても。なんというか戦争しているのか乱痴気騒ぎをしているのか判らない感じであるが、まあ近代的な戦争に専念する軍隊が生まれる前のお話ということで。 万を越す兵士と千に近い数の機装甲機卒が移動するとなると、道は荒れ、煙立つ砂埃は大変なことになる。はるか視界の果てまで続く軍勢の隊列は、味方を鼓舞し、敵を恐れさせるに足るものがあった。晴れわたる青空の下、軍楽隊の演奏に乗って兵士らの大地を踏みつける音が丘陵の森々へと吸い込まれてゆく。 その軍勢の進む方向とは逆走するかたちで伝令の羽飾りをつけた騎兵が駆けてくる。 「伝令! 伝令!」 「ご報告いたします! ポリュドロス将軍の先遣隊は無事国境を突破、メッセニア市に向けて進軍中とのこと!」 彼らアル・ディオラシス王国軍は、アル・カディア王国との国境地帯である南北に広がるアンフェイア丘陵地帯を東西に横断する隧道を行軍していた。 先遣隊が無事国境を突破し進撃できているということは、アル・カディア王国が今回の戦争に全く備えていなかったということを意味している。大軍を防ぐのには、起伏ある地形を利用してその数の利を活かさせず、徐々に遅滞してゆくのが最も効率的なのであるから。だが、今のところアル・ディオラシス王国軍は、抵抗らしい抵抗にあってはいない。 「今のところ順調に進んでおりますな」 「敵はまったく備えをしていないと見える。「帝國」と結んだ事で安心しきっているに違いあるまい」 「明日にもポリュドロス将軍はメッセニア市に到達しそうですな。早速工兵を前進させて攻城戦の準備をさせませんと」 前後を近衛部隊の機装甲と騎兵に守られつつ、アル・ディオラシス王とその幕僚らが馬でゆっくりと進んでゆく。 幕僚の将軍達の言葉に耳を傾けつつ、国王は黙って白馬を進めていた。戦争の細部まで一々国王が口を差し挟んでも、事が上手くいくことはない。それが彼の基本的な姿勢であった。 「陛下、現在軍は計画通りに前進中でございます。明後日にはメッセニアの交通の要所であるメッセニア市に全軍到着いたします」 「よし。計画通りに進めよ」 「はっ!」 アル・ディオラシス王国軍の筆頭であるアル・テュルタイオス元帥の報告に、国王は鷹揚にうなずき、このまま軍を進めることを命じた。 二日の後、メッセニア市に到達したアル・ディオラシス軍は、市の城壁を見下ろせる高台の上に陣を敷き、宿営地を建設し始めた。 南方諸王朝の軍勢の主力は、多数の機卒で構成される機甲方陣である。基本は長鑓を持った一〇機を横一列に並べ、その横隊を一〇列重ねた陣形が基本単位となる。これの左右前方に、盾と投槍数本そして長剣を装備した重機装甲が配置され、機卒方陣の前進を援護する。その方陣と方陣の間に、前進の邪魔にならないように砲兵が配置され、支援射撃を行う。また攻勢重点には、近衛隊より重魔道機装甲か魔道機装甲は配属されて支援にあたることもある。 こうした機卒機装甲を中核にすえた編成のため、歩兵や騎兵その他の兵科は、あくまで実際の戦闘以外の状況で任務にあたることが大半である。事実、宿営地を建設しているのは、専門の機卒を装備した工兵の支援を受けた歩兵であり、機卒機装甲は、その間メッセニア市から出撃してくる軍勢に備えて高台のふもとに隊列を組んで待機していた。 アルファルデスは、馬にまたがったまま幕僚を従え宿営地建設の作業を見ているアル・ディオラシス王のそばに、重魔道機装甲「ゾイア・ベリッタ・アル・ディオラシス」に搭乗して控えていた。 彼女の指揮下には、六機の重魔道機装甲「ゾイア・ベリッタ」を与えられた古人の神聖騎士がおり、国王から直接の命を受けて戦線に投入されることになっている。王によっては貴重な古人を戦闘に投じることをためらう者が少なくないが、アル・ディオラシス王は、逆に積極的に神聖騎士を戦線の重点に投入して戦況を有利に運ぼうとする指揮官であった。 「隊長、いいですか?」 「なんだ」 「市内に動きが感じられます」 六機のうち順番に一機を魔道の術を用いて索敵に当たらせていたアルファルデスに、この時点で見張りを行っていた神聖騎士の古人が報告してきた。彼はその見た目は十代の少年ながら風の精霊の加護を受けている歴戦の魔法戦士であり、戦闘そのものはそれほど強くはないが遠見をさせると抜群に上手であることから、彼女は自らも魔力を視ることに注力した。 確かに少年の報告通り、メッセニア市の中心から城門にかけて魔力の揺らぎがほのかに感じられる。 「報告に行ってくる。別命あるまで現態勢のまま警戒を続けろ。気を抜くな、多分ひと当たりする事になる」 「はい! 隊長」 配下の騎士達の元気の良い返事を受けて、アルファルデスは機装甲から降りると、小走りに国王らの元へと急いだ。 「ほう、出撃してくる兆候を見つけたか、騎士アルファルデス。陛下、いかが対応なされますか?」 「そちならばどうする? ティルタイオス」 「はっ! メッセニア市にいる敵兵は、せいぜいが三、四千程度と思われます。その数では城壁に兵を配置するので手一杯でしょう。出撃してくるのはごく少数と思われます。ここは軽機装甲と胸甲騎兵で一隊を編成し、敵を撃退したところで後退する敵とともに一気に市内に突入させるてはいかがかと」 「ふむ。アルファルデス」 「はい、陛下」 国王と幕僚らが騎乗したまま眼下のメッセニア市を見ている中、一人ひざまずいて頭をたれているアルファルデスに王は声をかけた。そんな彼女を、がっちりとした四角い顎で固太りのアル・ティルタイオス元帥は、何か言わぬもがななことでも口にするのではないか、とでも言いたげな表情で見下ろしている。 「そちの見たところ、どの程度の兵が出撃してきそうか?」 「おそらくは、半個方陣の機卒か、二〇機強の機装甲かと思われます」 「そうか。ティルタイオス、敵は何故に出撃してくるのか?」 「はっ! まずはひと当たりしてみて、我が軍の士気錬度を確かめてみようとしているのではないかと」 まだ陽は高いとはいえ、ふもとに展開している機甲方陣を移動させ対応するとなれば、それ相応の時間がかかる。それに対して、軽機装甲と騎兵隊を展開させるだけならば、それほどの時間は必要とはされない。 自信満々の様子のアル・ティルタイオス元帥のことを、特に表情の無い目で見つめた国王は、周囲の幕僚らを見回してから声を発した。 「ティルタイオス、敵は二〇機程度の機装甲として一隊を編成し城門に差し向けよ。ただし、城内への進入は禁止する。アルファルデス。そちの隊で騎兵隊を支援せよ。先陣はそちに任せる。好きに暴れてくるがよい」 「はっ! 陛下」 「はい、陛下」 国王の言葉に頭をたれたアルファルデスと、敬礼をもって返したアル・ティルタイオス元帥は、それぞれ自分の任を果たすべくその場を離れた。その二人を見送った国王は、周囲の幕僚らに聞かせるともなく呟いた。 「初戦は勝ちを得るだけでよしとす。二兎を得んと焦ることはなかろう」 半刻と経たぬうちに、アル・ティルタイオス元帥は軽機装甲三〇機、胸甲槍騎兵五百騎弱からなる一隊を編成し、メッセニア市の城門前に展開させた。 その騎兵隊の指揮を任されたアル・テオポントス将軍は、事前の打ち合わせでアルファルデスら神聖騎士らの事を物でも見るかのような目で見つつ、戦闘の打ち合わせを行った。どうやら将軍は、国王直々の命令で先陣をアルファルデスらに任せることになったのが気に入らない様子である。 そんな将軍のことを哀れに思いつつも、だがアルファルデスは、獲物を譲るつもりは全くなかった。 「アナクシダテス、敵の様子は判るか?」 「……城門のすぐ向こうに敵が集結しています。もうすぐ出撃してくると思います」 最初に敵の出撃の兆候を発見した神聖騎士が、風の精霊の力を借りて声を届けてくる。 その言葉に、そうか、と一言だけ返したアルファルデスは、手にした長剣を城門へと向けて声を張り上げた。 「皆聞け! 出てくる敵は三〇を超える事はない。私を中心に鏃の陣形をとれ。カナニナス、今日はお前はアナクシダテスの護衛だ。皆目前の敵にばかりかまけず、必ずアナクシダテスの声に注意を向けておけ。一機駆けは許さない。絶対に戦列を崩すな。いつも通りに戦えば必ず勝つ。質問は?」 「「ありません!」」 溌剌とした声が返ってくるのを聞いてアルファルデスは、獰猛な猫科の獣のごとき笑みを浮かべた。 「我らは何者か!?」 「「精霊の加護を受けし神聖騎士!!」」 「我らは獲物は!?」 「「並人の駆る機装甲!!」 「勝利の女神の恩寵は!?」 「「我らのもの!!」」 応、と吼えた六人の部下の声に満足したかのように、アルファルデスは叫んだ。 「抜剣!!」 しゃん、と一斉に鳴った刀身が、陽の光をぎらりと照り返した。 城門が開き、中から続々と重機装甲が現れたのは、アルファルデス達神聖騎士が剣を抜いてすぐのことであった。 早足で城門の前に戦列を組み、円盾を掲げて手甲付きの鑓を掲げたアル・カディア軍の重機装甲は二〇機。彼らは二列横隊を組むと、掛け声とともに早足でアルファルデスらに向かって突撃してくる。 『巌の精霊よ! 大地の母よ! 我が呼びかけに応え我らが盾に御身を宿らせ、全ての刃を弾く硬き壁と為さしめたまえ!!』 神聖騎士の一人が精霊に呼びかけ、重魔道機装甲「ゾイア・ベリッタ」から魔力からほとばしり、戦列を組む五機の盾が魔力で輝き始める。 『炎の精霊よ! 情熱の守護者よ! 我が呼びかけに応え我らが剣に御身を宿らせ、全ての敵を焼き尽くす刃とならしめたまえ!!』 さらにもう一人の神聖騎士の呼びかけに、それぞれの剣が魔力をまといて灼熱の色に輝き始めた。 「進め、戦神の巫女らよ! 並人の身に古人の力を見せつけろ!!」 高々と剣を掲げたアルファルデスの声に、応、と応えた神聖騎士達は、一斉に大地を蹴って敵の戦列へと踊りかかった。 とはいえ、いかな魔術を修めた古人の騎士とはいえ、五機で二〇機の敵を正面から相手をするのは無理がある。 『炎の精霊よ! 再生を司る不死鳥よ! 御身の翼をもて、我が敵を打ち焼き払いたまえ!!』 天に向けて掲げたアルファルデスの長剣から、魔力が炎となって舞い上がり、飛鳥のごとくに姿を変えて直上よりアル・カディア軍の機装甲に襲いかかる。落着した炎は大地に広がり、数機の重機装甲を足元から焼いた。 「今だ!!」 崩れた戦列が立て直されるよりも早くアルファルデスの駆る機装甲が踊りこみ、一機の腕を盾の縁で破砕する。その盾の軌道に沿うように長剣がその機体の首をはね、刀身の炎が機体を焼いた。そのまま敵の戦列の後方へと駆け抜けると、右足を軸に半回転し、一瞬で周囲の状況を確認する。 味方の四機はアルファルデスに続いて敵戦列に斬り込み、一撃を加えてから足を止めず駆け抜けてくる。そして隊長を中心に再度陣形を組みなおし、盾を掲げ、長剣を構える。 「隊長!! 後方より敵機装甲一〇機!!」 「構うな! 再度敵戦列を突破する。突撃!!」 「「応!!」」 アナクシダテスの警告が風の精霊によって伝えられると、アルファルデスは、間髪入れずに新たな指示を下した。数に劣る彼女らが優位を保ったまま戦うためには、とにかく動き回らねばならない。 即座に大地を蹴って敵戦列に後方から襲い掛かったアルファルデス達は、それぞれが一機づつの重機装甲を撃破しつつ、また元の位置へと戻り戦列を組んだ。 「近衛にばかり手柄を立てさせるな! 我らの力を示せ、全軍突撃!!」 散り散りに乱れたアル・カディア軍の重機装甲に向かって、アル・テオポントス将軍の声とともに、それまでアルファルデスらの戦いぶりを見ていたアル・ディオラシス軍の軽機装甲が襲いかかる。 アルファルデスは、部下とともに魔法射撃を行って味方の突撃を支援すると、自らもともに再度敵に向かって突進した。 「皆よく戦った。今日は楽しめ」 その日の夜、完成した宿営地に入ったアル・ディオラシス軍は、初戦の勝利に沸き、あちこちで特配の酒が酌み交わされていた。 それは国王の天幕でも変わらず、国王とその幕僚らに加えて、アル・テオポントス将軍とその部下もともに酒と料理を楽しんだ。 「そちらもよくやった、アナクシダテス。褒美に今宵は存分に可愛がってやろう」 「ありがとうざいます、陛下」 顔つきや声は少年ながら、見た目の年頃には似合わぬ豊かな双丘を揉みしだかれつつ幼い男性自身をいじられ、アナクシダテスは熱い吐息とともにそう王に答えた。その言葉に満足したのか、彼はすでにしとどになっている少年を貫き、自分の膝の上に乗せた。 国王に続いて、アル・テオポントス将軍がアルファルデスを組み伏せ、その豊かな胸に顔をうずめるのにあわせ、今日の戦いでアル・カディア軍の機装甲を討ち取った騎士らが、それぞれ共に戦った神聖騎士である古人らを抱き寄せた。 天幕の中は、古人らの嬌声と、その姿を見て笑いながら酒と料理を楽しむ男らの声で満ちる。 「今日の貴様は見事な活躍だったぞ、アルファルデス」 「ありがとうございます、閣下」 「その腕に負けず劣らず美事な身体よ。滾ってくるわい」 荒々しくアルファルデスの肢体をまさぐるアル・テオポントス将軍の言葉に、彼女は微笑みを浮かべるだけで返事とした。 よつんばいにさせられ、後ろから貫かれたアルファルデスは、熱のこもった嬌声をあげつつも、表情を浮かべない瞳で周囲の乱痴気騒ぎを観続けていた。
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シアルファ チアルフィの別名。
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ソロモンの72の悪魔 ヴァルファーレ(Valfare) 10の軍団を率いる公爵。 頭はロバ、身体はライオンの悪魔。 術者の使い魔になるが時折悪意をそそのかす事がある。